このブログの開設作業に集中するため、長期連休を使って静岡県の三島市にワーケーションをしに行った。ゲストハウスに宿泊しつつ、コワーキングオフィスでPC作業をする4日間だ。
結果として、最高のスタート地点になったと思っている。
何の気なしに三島という地を選んだが、三島と聞いて思い浮かぶものは特になかった。まっさらな気持ちで足を踏み入れた街だったが、人と人の距離が心地よい近さで、清流とお祭りが生活の一部にある素敵な場所だった。
日本の清流100選に選ばれた「源兵衛川」をはじめとして、透明度が高い川が街を流れていて、自然とともに川を楽しむ公園がたくさんあった。地元の人たちがふらっと涼みに来ている姿が乙だった。私も朝や集中して疲れたときに清流を求めたが、爽やかな空気にリフレッシュでき、なんとも素敵なワークライフを味わえた。
そして面白いのがお祭り文化。毎年8月に行われる三嶋大祭りを盛り上げるのが「しゃぎり」。当番町と呼ばれる街の組合のようなチームごとに、山車の上で鐘や太鼓を演奏して、その技能を競う(勝敗は本人たちが決めるらしい)。鐘は鹿の角で擦って音を出すのだが、それがかなり大きくて響く。このキンキンとした音がしゃぎりらしさを物語っている。
で、すごいのが、5月から8月の本番に向けて各当番町練習をするのだ。4ヶ月、週2でみんな参加するのだ。だからその頃は町中に鐘の音が響き渡る。実際に私もその練習を見学させてもらったのだが、近くで聞いていると耳が痛くなるくらいだった。悪く言うとご近所迷惑で、三島という街でなければクレームものだと思う。
この文化は江戸時代から続いているそうで、まちの人々が守り続けているのが本当にすごい。こんなに面白い街はそうそう無いだろう。アツすぎる。
何より嬉しかったのが、私が利用したコワーキングオフィスのオーナーとスタッフの女の子が、滞在最終日に三島で人気のラーメン屋に連れて行ってくれたことだ。初対面からたった2時間話して決まった約束なのだが、そこまで結びつけてくれたのは海だった。茅ヶ崎から来たことを告げると、2人とも色めきたち、一気に距離が近づいた。鎌倉でウィンドサーフィンをしたり、親戚が茅ヶ崎で居酒屋を開いているそうで、馴染みがあるようだ。134号線の海岸沿いを走るドライブの気持ちよさや、ついついサザンを聞いてしまうことなどで盛り上がった。「今度、鎌倉でウィンドサーフィンを教えてください!!」と圧強めに頼むくらい、打ち解けた。
知っている海が共通しているだけで、一気に心が近くなる。それは海という存在が持つパワーだと思う。
こうして海が近づけてくれた出会いもあり、三島で過ごした4日間は貴重な経験となった。このときにもらった活力を糧に、また三島に帰って来れるようにブロガー生活を頑張ろうと思う。