山を歩くとき、大変なのは下山だ。もちろん登りも足を上げるし息があがって疲れるのだが、終わってみると圧倒的に疲労が大きいのは下りだ。
なぜなら、斜面を下る際に滑らないようにストッパーをかけながら歩くので、足の筋力を使うからだ。さらには膝に体重が乗って負担がかかりやすい。
私の膝もよく笑う子です。
そこで今回は、下山スキルを向上するためにどうしたら良いか学んでいきたい。
歩き方のポイント
足が地面に着いた際にかかる衝撃(着地刺激)を大腿四頭筋(太ももの前側)が受け止めるのだが、そこを酷使することによって膝をはじめとする足の疲労につながる。そのため、着地刺激を減らすように歩くことが大切だ。
ポイント1:姿勢を崩さずに顎を引いて足元を確認する
重心移動を少なくするために、姿勢を正した状態で歩きたい。重心が前にも後ろにも寄らないように、足元を見すぎて前のめりになったり、転ぶのが怖くてへっぴり腰になるのを避けたい。
ポイント2:小股でそっと(体重をかけずに)足を下ろす
大股になるとどうしても体重が一気に足にかかりやすい。登りでも言えることだが、疲れにくくするには小股で歩くのが基本だ。
そして、体重をのせないようにそっと足を下ろすようにする。歩くときに音がしないくらいを目指したい。
ポイント3:ストッパーをかけずに、小走りのイメージで歩く
転ぶのが怖くて1歩1歩足を地面に止まるように歩きがちだが、皮肉にもストッパーをかけた方がより転びやすくなってしまう。なるべく地面に接する時間を減らすイメージで、右足がついたらすぐ左足、といったリズム感よく下りれるとよい。
猫足でタッタッタッとリズミカルに歩けるといいですね。
それには体幹を使います。前提にはなりますが、体幹と大腿四頭筋のトレーニングも大切です。
他にもある!着地刺激を減らす方法
他にも膝への負担を減らす方法があり、これを取り入れるのも足の疲労を軽減することにつながる。
ストックを使う
ストック(トレッキングポール)を使うと、足にかかる体重を分散することができ、登山での歩きをサポートしてくれる。使い方についてはこちら<🙇♀️記事準備中🙇♀️>で詳しく紹介しているので参考にしてほしい。
ジグザグと進む
まっすぐではなくジグザグと進むことで、小股かつ傾斜をゆるめられる。重心のかかり方が小さくなるので、膝にかかる負担を減らすことができる。
体を横向きにする
体全体を前に向けるのではなく、横向きにする(左(右)肩を前にし、常に左(右)足から1歩ずつ着地する形)と、常に決まった片方の足が前にある状態になり、そっと体重をかけずに足を下ろしやすくなる。
疲れたときに取り入れるのがおすすめだ。
まとめ
下山はスキルなので、下り方を身につければ疲労感を減らすことができる。
まだ下山に恐怖感があるうちは集中する要素が多く余計に疲れてしまうと思うので、登山道が安定している山など転ぶ恐れが少ない山で練習を重ねることをおすすめする。